
新薬が世に出るまでには、多くの治験データや安全性評価が必要です。その裏側を支えているのが、製薬企業の 安全性情報(Pharmacovigilance:PV)職 です。
病院で患者さんと接してきた看護師や放射線技師にとっては馴染みのない領域ですが、実は臨床経験が高く評価され、キャリアチェンジを成功させる人が増えています。
そこで今回は、医療職から製薬企業のPV職にキャリアチェンジする流れ を具体的に解説します。
この記事を読むことで以下の3点が理解できます:
- PV職の仕事内容と求められるスキル
- 医療職がPV職に転職するためのステップ
- 転職を成功させるためのエージェント活用法
PV職の仕事内容とは
製薬企業のPV職は、医薬品の安全性に関わる情報を収集・評価し、規制当局へ報告することが主な業務です。具体的には:
- 副作用情報の収集と評価
- 国内外の規制当局(PMDA・FDA・EMAなど)への報告
- 医薬品リスク管理計画(RMP)の作成・更新
- 医師・医療従事者からの問い合わせ対応
臨床経験がある医療職は、副作用症状や医療用語の理解が速く、医師・患者背景をイメージしやすい点で評価されます。
医療職がPV職に転職するステップ
- 仕事内容の理解を深める
PVは臨床業務とは異なり、文書作成・データ解析・規制対応が中心。事前に業務内容を把握しておくことが重要です。 - 未経験者歓迎求人に応募する
製薬会社やCROでは「看護師・薬剤師・臨床検査技師歓迎」の未経験者枠を設けているケースがあります。 - 書類作成と志望動機の工夫
「臨床経験を活かし、患者安全に貢献したい」という軸でまとめると効果的です。医療現場での実体験を交えると説得力が増します。
PV職転職を成功させるポイント
- 英語力があると有利
外資系企業やグローバル試験では、海外当局への報告や英文文書の読解が必要となるため、TOEIC600点以上あると強みになります。 - 文書作成スキルを磨く
レポート作成やExcelでのデータ整理など、事務的な正確さが評価されます。 - 転職エージェントを併用する
一般転職エージェントでは出会えないCROや製薬企業のPV求人が多数あります。医療職特化と総合型を併用し、情報を広く集めるのが鉄則です。
まとめ
医療職から製薬企業のPV職に転職することで、夜勤なし・安定した収入・社会貢献性の高い仕事 を実現できます。
臨床経験を「患者安全のための知識」として活かすことで、病院勤務では得られないキャリアを切り開けるでしょう。転職エージェントを上手に活用し、最適な求人を見つけてください。